八名 一晴

PROFILE

[ヤナ カズハル] - 25歳 / 177cm / 人間
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『八名 真一』のベース、魂のオリジナル体である本来の人間。
カトリック教徒。敬虔深い訳ではなく、花を用いた薬師(魔法使い)の血筋にあたる。
心の奥底では、神(信仰)は存在せず、全てはAI管理の為の利用材料なのだと思っている。
先祖が魔女狩りの対象であった事もあり、自身が抱くその疑問を暴きたく、クローン実験に応募した。

鳥村 由一とは幼馴染にあたり、彼の実の両親をかつて手にかけ、自身にとって唯一の罪を犯した。
人を殺した強い罪悪感には未だ苛まれており、電子世界上において被害者であろうとしたのも、
それらから目を背けたいという心理の影響と思われる。

他にも、生粋の詐欺師としての性質も持ち合わせている。真摯な話術と誠実な態度で他者を誑かす。
これは先天的なものではなく『先生』の昌泰から与えられた技だが、人を騙す技は生来のファム・ファタル。
そんな彼は清廉潔白なように生きているが、その実、真一が殺した以上の人間を殺害した殺人犯でもある。
周囲曰く、『最も犯罪者に向いているが、向かない立場を利用するマス・マーダー』

❖ 復讐

殺害対象に法則性はないが、「罪を犯した」という条件がつく。それさえ満たせば、喩え子供でも手にかける。
元々そういった暴力性を持たぬ彼が、初めてその手で凶器を持ち実行した犯罪こそ、由一の親殺しだった。
死ぬまで自省も後悔もない、そんな人間は存在した。その時、彼は「死による贖罪は存在する」という考えに至った。
法では裁けない罪を、被った癒えぬ苦しみを。懺悔室で、街中で、何処かで耳にした時、彼は人を罰し、時には殺す。
優しすぎた彼は誰かの苦しみを無視することができず、魔法使いたる自分は原因を罰せると、そう気付いてしまったのだ。

そんな彼にも、長年の後悔がひとつ存在している。彼の願いは、「幼馴染を自由の身にする」こと。
虐げ続ける親を殺しても、友が笑うことは二度となかった。アーティストとして舞台には立つが、浮かべる笑顔は偽物。
唯一無二の親友が何故笑わなくなったのか。それを理解するには、あまりにも彼は壊れ、思想が変わってしまっていた。


❖ 複製体

AIの暴走によって、クローンが全く異なる別個の自我で生きていることを知っている
「真一」が自分の理想であり、罪の象徴であり、幸せに生きてくれる未来を望んでいる。
彼のことも自分自身であるとは見ておらず、面した時は真一と呼ぶ。

由一への強い感情、自身に対する罪の意識から正反対に近い特徴をもつ彼らだが、
数少ない共通点として挙げられることは、『友の為ならあらゆる事象を為せる』ことだろう。
大多数の為にその力が振るわれる事はないが、極少数の為ならばその全力が振るわれる。
大を捨てて小を選ぶ。何時だって彼はそうするし、故にこう口にする。
全てを救う神などいないのだ、と。

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【稼働:フタハナ・BO5試版】
Illustrator:箱舟みかん
Author:むら