その正体は自我を持つ魔剣であり、そして歴戦と呼ばれた個体である。
誰に持たれずとも一人でに動き、空から鎌鼬かまいたちのように斬り刻む戦術バトルスタイルを主に展開する。
見た目は『ハルパー』という剣種を少し大きくしたようなもの。
内側に刃が付いており、生命を刈り取る鎌のような形をした、曲剣のひとつである。

この名前は人間ひとの世で生きるための偽名であり、普段は魔法で人間の姿を取っている。
髪にいくつか見える白銀のメッシュは、刀の刃の部分を表しているという。
この姿を取っている間は飛行能力が一時的に失われ、魔法力保持量も大幅に減少するらしい。
それでも徒手空拳による戦闘は勿論、自身の正体と同じ形の魔剣を複数召喚したりもできる様子。

とある世界で一人の少女戦士に敗北し、その実力を認めてからは、彼女の従兄を騙りながら自由気ままに過ごしている。
長らく魔剣として生き続け、世間に興味が無かったがために、彼女しか参考にできる人間のモデルが居なかった事もあるそうな。

ほとんど露出が無い服装を好むのは、実は服や手袋の下は古傷だらけであり、そんな肌をあまり見られたくないから。
元より人間ではないので、夏でも常にこの格好で過ごしている。
ちなみに迂闊に見てしまったらどうなるのか、それは彼にしか分からない……。