ID:Roniaの記録
『世界桜』のものがたり~其ノ漆
そんな事など露知らず、ある日荒れた地を通りかかった旅人が居た。
既に真夜中、旅人は長旅ですっかり疲れていた。
ふと見やると、中で寝転がる事すらできそうなほどの、大きな切り株の枠があった。
丁度いい、今日はここで野宿をしようか。
深く考えず、旅人はそのくり抜きの中で眠りに付いた。
ところが、それから間もなく、強烈な悪寒と共に目が覚めた。
そして、見てしまった。
目の前に立つ『ナニカ』を。
真っ暗闇の中、風に靡く長い髪。
『ソレ』は、人の形をした影。
されども『ソレ』は、人間に非ず。
旅人は哀れにも『祟り』に遭い、惨たらしく死んだ。
既に真夜中、旅人は長旅ですっかり疲れていた。
ふと見やると、中で寝転がる事すらできそうなほどの、大きな切り株の枠があった。
丁度いい、今日はここで野宿をしようか。
深く考えず、旅人はそのくり抜きの中で眠りに付いた。
ところが、それから間もなく、強烈な悪寒と共に目が覚めた。
そして、見てしまった。
目の前に立つ『ナニカ』を。
真っ暗闇の中、風に靡く長い髪。
『ソレ』は、人の形をした影。
されども『ソレ』は、人間に非ず。
旅人は哀れにも『祟り』に遭い、惨たらしく死んだ。