🦂⛵️創作TRPG/ソロジャーナル 「In seaside,so said.」ログ 3巡目
前回までのあらすじ
ユドハが自然を目の前にした方が素直な感想が出るので、ノラは頑張って素直になってくれる話題を探してるとこ。
2巡目 https://rabbithutch.site/usagoya/record.php?id=272
♠︎…海辺イベント Q 渡り鳥の群れが飛んでいく。
「鳥だねえ……」
鳥だ。何の鳥かもわからないので、そう呼ぶしかない。
「ん~……海の方なんか飛んじゃって、どこに向かってるんだろうね?」
「そのまんま空からフラウィウスの隔たりを越えて、別の世界に……
とかも、ありえるのかな~」
「オレも金貯まったら渡航権買おうかな……」
「海がソトと繋がっているのは、」「聞いたことがあるが……」
「空はどうだろうな」
どっちにしろ、ソトにはあまり興味がない。
渡航権を買う金があるならひと月の生活費になるだろう、なんて考えるほど。
「ロマンがないねぇ~」
「ロマンだけ見ても」「飯は食っていけない」
この流れは……面倒な押し問答になりそうだ。
他に何か話題がないか探してみる……
♠︎…海辺イベント K 鯨の声を聴いた気がする。
ヒトよりもはるかに雄大ないきものから発せられる声。
海の底から響いているようでも、
重い水の中を吹き抜けた風がくぐもって鳴るようでも、
はたまた正体不明の獣の遠吠えのようでもあった。
巨大な仲間たちを呼ぶ声は、どこか根源的な畏怖の感情を振るわせる。
「クジラってさ」
「ああやって仲間に呼びかけるけど……
その声が、仲間のクジラに届かないやつもいるんだって」
「周波数?とか?が違ってて、ふつうのクジラには聞こえない?
……とかって話らしいよ」
「クジラじゃなくても、そうだろう」
「言葉が届かない……」「通じない、なんてのは」
誰だってそうだ。
幽玄でも、神秘的でもない。ただ孤独はどこにでも在るもの。
「でも、僕らはそんなクジラがいるということを、知っている」
「そのなかから、そのクジラをどうにか独りじゃなくするヒトも……
もしかしたら、出てくるかも」
「そしたら、鳴き声が違くても……仲良しになれるのかもなあ」
「……まあオレ、海のいきものって大抵怖いから……
あんま 仲良くはなりたくないかもだけど……」
「……」
良い風にまとまってたのに……
[main] : まあそんなふうに、碧い目なのに白い目で見てたらまた何か見つかるのかも……
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さっきからものすごい波音を気にしてる!!
[main] : 同じものばっかというのもさびしいので、いったん振り直しで……
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5 3 防風林
このあたりは潮風が強く吹き抜けるのかもしれない。
観光地によくあるようなものとは異なる背の高い木たちが、黒い壁を成している。
そよ風で穏やかに揺れている。
海沿いによくあるちゃちなヤシの木なんかより、
これくらい密度がある木の群れの方が落ち着くから好きかもしれないな……とぼんやり思った。
森生まれだし。
「みてみてハイビスカスある~。一本摘んで帰る?」
防風林の根元の方はしっかり海沿いっぽい花をつける低木が植わってる。
「公共のものだろ」
……まあ、いい感じの林があるなあ……という記憶はいいものかも。
写真を撮れるものはないけど、持ち帰ったという事にしておこう。
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6 4 潮風のにおい
いくら観光地の海とは言えど、海である限りは
青臭さと魚の生臭さ、塩辛さが混合された「潮」の臭いはするもの。
「ぅえう~……」
「う~ん……夕方でもまだ空気蒸してんのかなあ、
ここらへんはムッと臭うねぇ……」
潮の臭いはあまり好きじゃないので、わざとらしく鼻をつまんでみる。ぷん!
「言うほどか?」
もともと鈍い方なので、そんなにだ。
「オレそもそもあんま好きじゃないんだよねー……
なんかねぇ……潮の臭い嗅ぐと……
口の中がイマジナリーえぐみとしょっぱみと藻臭さですごいことになんの」
だからこれは持ち帰らない思い出。ふんだ!
「子供の頃に溺れたんだったか」
「かわいそうに」
あんま心のこもってなさそうな声色なものの、シンプルに感想を述べた。
「それ以来も~ダメだね。とほほです……」
なんか……悲しい話題になってきたな……
気分でも変えるか~