うう、どうしてこんなにも……不安で、怖くて、心配で、堪らないんでしょう……。
あの時はつい、我儘を主張してしまったんですが、やっぱりしなきゃ良かった、かもしれません……。
本当に、受け入れてくれるんでしょうか。
やっぱり狩猟されて、殻を取られちゃいますかね。
これ、ひとによっては立派な材料になるらしいですからね……。

……え、何ですかあれ、サメ？　が浮いてます？
サメって海洋生物じゃありませんでしたっけ？
って、あえええ？！　気付かっれっ！？　やだあああこっちに来るううう！！　食べても美味しくないですよぉぉぉ蟻なんてぇぇぇ！！
やだやだ食べられっ……、……、……あ、れ？　食べない？？　心配して、る？？
……よく見たら、紙を咥えてますね……え、見せてくれるんですか？
あ、ありがとうございます……すみません怖がっちゃって……。

『らん　しゃんでぃえん』……えっと。

ラン・シャンディエンさん？

あ、喜んでくれました。合ってたみたいですね。
良かった、このアオザメさんに敵意が無さそうで……。
あれ、こっちの名前も知りたそうにしています？

えっと。名前はあるんですけど。
そういえば鞍の裏側に……あっ、ありましたありました。

はい、Ariyoshiです。

日緋色金蟻吉です。えっと……よろしく、お願いします。