またしても力及ばす。
相手は場を熱くさせる人と動物ら、そして紅い髪の女の人に猫３匹がにゃあにゃあとなきながら虚空へ消えていた。
そんな中で鞭を振るっても、当たらない。卍手裏剣を投げたって、当たらない。
最後、目に映ったのは 混沌の飛沫。

グリッヂノイズに巻き込まれた。
それは、混沌の色をしていた。
そして、僕の本来の使命＿＿＿本当はこの世に天使として幸福をもたらす存在として来た、ということを否定し、黒く染めた。

黒く染めた要因は、僕の過去。
かけがえのない、そして尊かった百数年前のキオク。
お前は天使として生を受けるはずだったのにそれを破り、キカイとなってなお人に反逆した
だからその罰なのだと、頭に堕天使のような円環を付与された。

最近よく頭がエラーを吐くようになった。さすがにもう型落ちか。
＿次がラストステージとなる、そう思った。

なら、せめてなにか 目に物を見せられるようなことを…

混沌の中に意識は暗転していった。


＿＿＿おかしい。
なにかが失われた。
なにか大事な、人に奪われてしまった守りたかったもの。
でもその奪われたなにかが思い出せない。
僕はなんのために戦っているんだ、命令に逆らって…＿＿＿＿＿

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